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2004年09月09日
納税者番号制度選択適用に反対
納税者番号制度選択適用に反対
(8/31 掲載:岐阜新聞他 配信:共同通信社)
-金融所得課税の一体化のための選択的納税者番号税度をどうみますか?
全国民を対象とする納税者番号制度は国民の抵抗が強いので、金融所得に限定した選択的な番号制度を導入しようというわけだが、納番制本来の目的と手段が違う。所得の正確な捕捉と課税の公平のための番号制度なら分かるが、今度のは投資家という限られた人の利便性が狙いだ。損益相殺や損失繰越といったあめ玉をちらつかせて、番号制度の導入を図ろうという露骨なやり方だ。
個人金融資産を、税制を使って貯蓄から投資へ、いわばリスクマネーに誘導しようとする国の政策にも疑問を感じる。
-金融所得課税の一体化と選択番号制を望む投資家が多いのでは。
金融所得という一つのくくりの中だけにメリットを与えるやり方でいいのだろうか。使いたい人だけが使う制度はいいようで良くない。やるからには金融所得は全て把握されなければならない。これでは損をした取引だけ申告し、もうかった取引は隠すといったつまみ食いが起きかねない。
金融所得を正確に把握するのは困難だ。例えば、親から相続した株式の取得原価なんてほとんど分からない。だから売却益がいくらになるかは把握しようがない。
-金融納番制の後には、国民全体を対象にした納番制がやってくるのでしょうか。
ええわたしはそうみています。1980年に導入が決まった少額貯蓄等利用者カード(グリーンカード)制度もプライバシー侵害の恐れから実施前に廃止されるなど納番制へのアレルギーは強い。だからなし崩し的に導入し、既成事実化したいのだろう。小さく産んで大きく育てたいという政府の意図を感じる。
-全国民への納番制には絶対反対の立場か。
いやそうではない。所得把握を徹底し、課税の公平を図る。さらに言えば、裏金や脱税資金も見逃さないような設計を目指すのなら賛成だ。しかしプライバシーをどう保護するかという重要な課題がある。それがきっちり担保されないうちに導入の議論をするのは時期尚早だ。
源泉徴収制度や年末調整、有価証券売買報告書など現行制度でも所得はかなり把握出来るようになっている。高いコストをかけて納番制を導入する必要があるとは思えない。
わたし個人の意見を言えば、納番制によって社会の管理体制が強化されることには反対だ。どうしても導入するのなら、政府が把握している情報を納税者自身がチェックし、修正出来るシステムにすべきだ。
-年金一体化のために将来、納番制が必要になるとの意見もあるが。
納番制を導入するなら、税目的以外には使わないという歯止めが必要だ。使用目的が拡大すると、個人の犯罪歴情報や金融取引情報などが必ず漏れる。目的を税に限定し、情報漏れや悪用を防止する充分な対策を取るべきだ。
今回の金融納番制は投資家にメリットのある便利な制度という美名のもとに導入されるが、行く先は非常に怖い。基本的に反対すべきものだ。
| Author : kozu-office | permalink |